社内ニートの日常

元化粧品会社研究員、現社内ニート。

マニキュアって体に悪いそうな匂いするけど大丈夫なの?

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こんにちは!元化粧品会社研究員のしじみ@shijimiol)です!




マニキュアって、何かヤバい匂いしませんか?

明らかに体に悪そうですよね。

あの臭いの正体はなんでしょうか?


目次


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マニキュアの基本骨格

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※皮膜剤:膜を作って固める成分。
※可塑剤:皮膜形成剤を柔らかくして扱いやすくする成分。

爪に塗ると、有機溶剤が揮発してなくなるので、残された皮膜形成剤が固まる、という原理です。

有機溶剤は容器のわずかな隙間からも揮発してしまうので、使っていなくてもマニキュアはどんどん固まってしまいます。

うすめ液は揮発してしまった有機溶剤を補給することでマニキュアを復活させるためのものです。



商品の処方例


ちふれ ネイルエナメル 246】
www.chifure.co.jp
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匂いの正体

つまり、あの匂いの正体は酢酸ブチル酢酸エチルなんです。

これらは酢酸とアルコールが結合したエステルで他の物質をよく溶かします。


正直体にいいものではありません。

少量なら大丈夫ですが大量に吸い込むと、目や鼻、のどを刺激します。

使用するときは、部屋の換気をした方が良いです。


※マニキュアを開発・製造するときには大量の有機溶剤を吸い込んでしまう恐れがあります。
 化粧品メーカーでは有機溶剤による害を回避するために大きな換気装置を設置しています。
 (特殊な製造設備が必要なので、外注してOEMメーカーが製造している場合も多いです。)


色による塗りやすさの違い

マニキュアって商品によって塗りやすさが全然ちがいますよね?

商品によって皮膜形成剤や増粘剤の量が違うというのが一番の原因なんですが、

実は同じ商品でも色によって塗りやすさが違うのです!

マニキュアの色や隠蔽力は配合される顔料の種類や量によって決まります。

この顔料たちの中には有機顔料や酸化鉄、酸化鉄、パール剤などがあるんですが、顔料の種類によって液体の粘度も変わります。

同じ量をマニキュアに配合しても、粘度が高くなって塗りづらかったり、シャバシャバのままだったりします。

色による使用感の違いをできるだけなくすように他の原料で調節することはありますが、すべてを同じ使用感にそろえるのは難しいのでどうしても差が出てしまいます。



おおまかな傾向としてこちら↓


パステルカラーで隠蔽力が強い色→塗りづらい
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 ムラになりやすい
 →ムラを隠すために重ね塗りが必要
 →乾燥に時間がかかり失敗しやすい



○パール剤が多めで光沢のある色→塗りやすい
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 光沢があるのでムラがわかりにくい
 →きれいに塗れると感じる



○濃くて鮮やかな色→塗りやすい
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 薄塗りでも色がしっかりつくので、透けにくくムラになりにくい。
  ※ただし少しでも禿げると目立つので長持ちしない印象が強くなる。




どうしてもマニキュアが上手く塗れない人は、光沢のある色や鮮やかな色を選ぶと塗りやすいですよ。



風船玉との共通点


でも、マニキュアってなんか癖になるというか、懐かしいにおいしません?(笑)
(※積極的ににおいを嗅ぐものではありません)

そう、酢酸エチルはあれの成分だからです!

 風船玉!!


www.bellbelona39.com


みなさん子供の頃遊んだことありますよね?

チューブからネバネバが出てきて、それを丸めてストローの先につけて膨らますやつ!


あれにも酢酸エチルがはいっているんです。ネイルの匂いを嗅ぐと子供の頃遊んだ風船玉のことを思い出すのは私だけでしょうか?

風船玉を使うときも換気はしっかりしましょう!!




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